Hakurokin’s 縁側生活

アルコール依存症/うつ病/リハビリブログ

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「言語ゲーム」と生成変化3

規則/文法がそれほど明確に無意識化されていない場面を考えてみよう。 「道具箱の中に入っているいろいろな道具について考えよ。そこには、ハンマー、やっとこ、のこぎり、ねじまわし、ものさし、にかわつば、にかわ、くぎ、ねじがある。ーーーこれらのもの…

「言語ゲーム」と生成変化2

引き続き「言語ゲーム」《と》変身=分身について。 「どのくらいの家々、どのくらいの街々があると、都市が都市になりはじめるのか」(ウィトゲンシュタイン「哲学探究・一八」『ウィトゲンシュタイン全集8・P.25』大修館書店) この問いにどう答えるこ…

「言語ゲーム」と生成変化1

「言語ゲーム」を覚えているだろうか。(1)教わる者が対象を名ざすということ、すなわち、教師が石を指し示すなら、〔それを名ざす〕語を発音するという教育的過程としての「言語ゲーム」。(2)コミュニケーションにおける語の慣用の全過程を、子供がそ…

「毎月勤労統計調査」並びに「ロシア疑惑」関係者へ愛を込めて

何も知らされないまま世界はどうすればよいのか。何も知らされないまま世界は世界自身の内面へ向けて一体何をどのようにして納得させることができるだろうか。問わねばならないことならまだ山ほどもある。「毎月勤労統計調査」並びに「ロシア疑惑」関係者へ…

「毎月勤労統計調査」並びに「ロシア疑惑」関係者へ愛を込めて

何も知らされないまま世界はどうすればよいのか。何も知らされないまま世界は世界自身の内面へ向けて一体何をどのようにして納得させることができるだろうか。問わねばならないことならまだ山ほどもある。「毎月勤労統計調査」並びに「ロシア疑惑」関係者へ…

悩みすぎてもいけない

(千葉雅也「動きすぎてはいけないーーージル・ドゥルーズと節約」」『意味がない無意味・P.185~191』河出書房新社) ということだった。というか、ずいぶん前から同意していたし今もしている。以下のように。 「生成変化を乱したくなければ、動きす…

病としての意味/増殖するイデオロギー

来る日も来る日も無数の意味に包囲されて生きていく。「ノアの洪水」とは意味の洪水ではなかったか、とすら思わないではいられない。辛くないだろうか。いつか解放されたい。そう思ったことは一度もないと一体誰に言えるだろうか。これは一種の病気である。…

ヒントとしてのカント2

次の二つのケースを例に取ってみよう。 「例えば、私があらゆる確実な手段を尽して自分の財産を増やすことを、私の格律にするとしよう。さていま私の手中に一件の《委託物》があり、その本来の所有主はすでに世を去り、またこの物件の処分に関する証書も残っ…

ヒントとしてのカント1

カントによる次の文章は、あらゆる物事について批判するばかりではなく、批判しつつ批判を「限界内に制限する」こととの両立を宣言している。 「三個の認識能力の批判は、これらの能力がそれぞれア・プリオリに成就し得るところのものについて行なわれるが、…

普遍的/一般的

カントはいう。 「君の意思の格律が、いつでも同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ」(カント「実践理性批判・P.72」岩波文庫) 何をなすにしても、それが実践的である場合、普遍的に妥当するよう行為せよ、と。 だから、カントは、いわゆ…

かつて「演歌メタル」があった

八十年代前半。日本で俗称「演歌メタル」と呼ばれる楽曲が登場したことを覚えているだろうか。ついさっき、風呂掃除をしている時にふと思い出した。もっとも、先日まで哲学書にばかり集中していた反動かも知れない。 あれから三十五年以上が過ぎ、そのバンド…

カント的転回とルンプロ財政学3

資本論序文から。 「起きるかもしれない誤解を避けるために一言しておこう。資本家や土地所有者の姿を私はけっしてばら色の光のなかには描いていない。しかし、ここで人が問題にされるのは、ただ、人が経済的諸範疇の人格化であり、一定の階級関係や利害関係…

カント的転回とルンプロ財政学2

ところでカントは一方でこう述べる。 「ところで過去の時間は、私の自由にならないから、私の為す一切の行為は、もはや私の自由にならないような規定根拠によって必然的でなければならない、換言すれば、私は私の行為する時点において、決して自由ではないの…

カント的転回とルンプロ財政学1

カントはいう。 「一般に観念論の主張するところはこうである、ーーー思考する存在者のほかには、いかなるものも存在しない、我々が直感において知覚すると信じている他の一切の物は、この思考する存在者のうちにある表象にすぎない、そしてこれらの表象には…

銭の研究

右翼は万人によって求められることを自ら欲し、左翼は万人によって愛されることを自ら望む。かつても民を愚昧ならしめるためにマスコミが最も狭き宿命に緊縛されたことがあった。今や事実と技術とを特権階級の独占より奪い返すことはつねに日和見的なる民衆…

ニーチェ/マルクス/デリダ/猫

ヘーゲルとマルクスの違いについて。色々な人々が色々なことを言ってきた。今なお言っている。ところでデリダは次の点を強調する。テクストとしては、ヘーゲルは直線的で閉じている。一方、マルクスは多層的で開かれていると。このことは昨年末に「書物外」…

日本現象学

貨幣および言語の発生の起源については二〇一八年のうちに述べておいた。特に言語については次のように。 フロイトから。 「内的知覚の外界への投射は原始的メカニズムであり、たとえばわれわれの感覚的知覚もこれにしたがっている。したがってこのメカニズ…